吉田歯科診療室には、レーザーや顕微鏡以外にも、まだまだ特殊な治療法の引き出しがあります。これらはあまり公にしていなかったので、簡単に以下にまとめてみました。あなたに必要な治療法があるかもしれませんね。
鍼
私がレーザー治療を始めたのは、実は鍼の勉強をしてきたからです。鍼は手術後の鎮痛に有効で、レーザーを弱くあてると鍼のような効果があります。ただしレーザーは一箇所しかできませんが、鍼ならばツボ数カ所に同時に行えます。抜歯・歯周外科・インプラント外科との併用が効果的です。もちろん単なるリラックス効果を狙うだけでもありで、治療後の疲労感が違います。
PDT
PDT（Photo Dynamic Therapy = 光線力学療法）は、光と反応する特殊な薬剤を歯周ポケットや根管内に流し込み、その薬と反応する特殊な強い光を照射することで限局的に活性酸素を発生させ、細菌を死滅させようという治療方です。歯周病・インプラント周囲炎で、手術が困難な場合などに応用しています。詳しくはBlog:歯界良好で解説しています。
笑気麻酔
笑気麻酔はインプラント手術の時には必ず行っていますが、もちろん一般診療やメンテナンスでも使えます。鼻から笑気ガスを吸入すると、お酒に酔ったような、朗らかな感覚になります。麻酔と言っても痛みを感じないわけではないのですが、お酒を呑んで転んでも痛くないように「まぁいいや」という感じになります。手術時には安心感を与えることができるようになります。吸入をやめれば、直ちに回復するのも特徴です。
静脈内鎮静
静脈内鎮静は、麻酔剤の点滴により、意識をほぼ消失させた状態で治療することができます。治療がいつ行われたかが解らないくらいにまでなりますので、無痛治療と表現する人もいます。施術には麻酔専門の先生に来ていただく必要があり予定を合わせることがたいへんなのですが、幸いなことに当診療室が入居するビルにはこの静脈内鎮静麻酔を扱える美容外科の先生がおりますので、他の医院様よりも早く安く行うことができます。
非抗生物質
抗生物質が効かない耐性菌というものがたいへん増えている事をご存知でしょうか？細菌は抗生物質と出会うと、それに抵抗するように変異します。昔効いた抗生物質が今は効かない、新しい抗生物質が開発されても、またすぐに効かなくなる、この連続です。抗生物質は本当に必要な時に必要な量を使うべきで、予防のために使うことは耐性菌を増やすだけです。歯口腔外科では重大な感染が無ければ抗生物質ではなく、天然の抗菌物質であるオリーブの葉や高濃度ビタミンC点滴により細菌を攻撃するようにすべきです。またどうしても抗生物質を使わなくてはならない場合は腸内細菌叢も破壊されてしまいますので、同時にプロバイオティクス（乳酸菌やビフィズス菌製剤）の服用を強くお勧めしております。
高濃度ビタミンC点滴
上記でも抗生物質の代わりとして、白血球の動きを加速させて細菌を攻撃する役割となりますが、それ以外にも強力なコラーゲン生成の加速と活性酸素の消去作用があります。抜歯と同時に点滴を行った場合、肉眼でも傷の治りが早いと感じています。さらに詳しくはこちらをご参照ください。
PRPとPRF
PRPやPRFは、歯科医院でもできる小さな再生療法です。具体的には採血をして遠心分離にかけ、血小板や繊維成分を濃縮して取り出します。これらは傷や骨の再生を加速させたり、生体に安全な遮断剤となって活躍します。インプラントや歯周外科手術時に活躍します。
歯髄再生バンク
日本歯科大学がセントラルクリニックと共同で行っている再生医療、歯髄細胞バンクのご利用が可能です。矯正で抜歯する歯・親知らずなどの中の歯髄を凍結保存しておけば、将来そこからiPS細胞を取り出し様々な組織を作ることができる可能性があります。
GIDORA
怪獣のような名前ですが、CTの欠点であるアーチファクトと呼ばれる読み取り不能エリアを著しく軽減させた、ちゃんと読めるCTデーターを提供いたします。アーチファクトはインプラント治療では大きな問題になりませんが、歯周病や根管治療の診断には大きな問題となりますが、それを解決いたします。詳細や比較写真はBlog:歯界良好をご参照ください。
その他
その他、歯の移植・再植、歯根尖切除、骨移植、エムドゲイン・リグロスによる歯槽骨再生、剥離量の少ないサイナスリフト・インプラント周囲炎治療・栄養医学療法など、数々の特殊治療をご用意しております。それぞれの詳細については、また追ってご紹介したいと思います。
