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私たちの新型コロナウィルス蔓延防止策

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はじめに

先にお伝えした顕微鏡懸架型ドレープは、おかげさまで多くの反響があり、取材の案件もいただいております。(追記:夕刊フジ5月12日号に掲載されました。)

このドレープ(覆い)は歯科治療中に発生する飛沫防御はもちろん、エアロゾルを極限まで回収する画期的なシステムですが、もちろんこれだけで新型コロナウィルス感染のクラスターになることを抑止しきる事はできません。

本稿では吉田歯科診療室が取り組む、新型コロナウィルス蔓延防止策について主なものをまとめます。

対策は私たちが行うことと、患者さんに行っていただくことの2つに大別されます。

私たちが行うこと

来院患者数の制限

当診療室は3つの治療用の部屋がありますが、現在それを1つに制限しています。

すなわち、その時間は1名の患者さんのみとし、患者さん同士での接近がないように予約を調整させていただいております。

 防護着の着用

治療に携わる場合は、マスク・手袋に加え、ガウン・キャップ・メガネまたはフェイスシールドを着用します。

もちろん手袋・ガウン・キャップ・顕微鏡懸架型ドレープは、患者さんごとに交換されます。

クラスB滅菌機の使用

器具の滅菌は従来より、クラスB(Lisa 白水貿易)を使用しています。

クラスBとは一般的なクラスNとは異なり、滅菌前に一度空気を抜き、真空状態になったところへ蒸気を送りこんでから滅菌するシステムです。

これにより布製品や中空器具などの細部にも蒸気が行き渡り、完全な滅菌状態が保証されます。

また滅菌後の乾燥は高温にならないため、紙・布製品にも安心して使えます。

マスク・ガウンなどはたいへん入手が困難な状況が続いていますが、クラスB滅菌器を使用する事で10回以上の繰り返し使用が可能になっています。

上の写真のように専用のパックに入れて滅菌されたものを、患者さんごとに交換して使用して行きます。

フロントにクリアパネルの設置

フロントに飛沫感染防止用に、クリアパネルを二枚設置いたしました。ホームセンターに行って材料を買ってきて組みました。はぃ、もちろん吉田のお手製です。

しかしせっかくパネルがあるのに、どうもその横から顔を出して話をしてしまいそうになります。

以前なら受付ではマスクを外して対応をするようスタッフにも言っておりましたが、しばらくはそれもできそうにありません。

今ではどこのお店に行ってもこのようなバリアがありますが、早く撤去できる日が来て欲しいものです。

次亜塩素酸入り加湿器の設置

受付に次亜塩素酸水対応加湿器、デントジア(トクヤマ)を設置しました。いわゆる空間除菌です。

下はカタログからの抜粋ですが、ウィルス減少率99.9&になるまでの時間が大幅に短縮されていることがわかります。

拭き掃除

上記の次亜塩素酸水は、拭き掃除にも使っています。

顕微鏡懸架型ドレープをしていると行っても、回収しきれなかったエアロゾルは床下に落ちるはずです。

すると靴の底について各所に運ばれることになってしまいます。

そうでなくても出入りする人の靴底からのウィルスの搬入が指摘されています。床の清拭は意外に重要な感染対策となるようです。

拭き掃除は、この次亜塩素酸水とアルコールを使い分けて行っています。

換気

診療室内は頻繁に換気をしております。寒い・暑いなどをお感じでしたら、お知らせください。

健康管理

実は一番大切なことが、私やスタッフの健康管理です。もちろん、患者さんにもですが。

感染しても発症しないような体質になるための生活習慣や栄養管理は、私たちが得意とする分野です。

鍵になるのは、睡眠・ストレス解消・ビタミンCビタミンD・亜鉛・オリーブの葉です。詳しくはDentalNutrition.jpでお伝えすることにしています。

なお今月着任した新しいい歯科衛生士は、私といっしょに分子栄養学実践講座で学んできた有資格者ですので、何なりとお訊きになられてください。下の写真、ピンクのガウンが彼女です。顔は見えませんが(笑)

 

患者さんに行っていただくこと

歯磨き

歯磨きはウィルス感染対策の基本です。もう10年以上前に、このような記事を挙げています。

口腔内にいつもいる細菌は、粘膜を保護しているタンパク質を溶解し、ウィルスの吸着と侵入を容易にさせてしまいます。

ですから昔からインフルエンザ対策に、歯磨きは重要であるとお話しています。

今回の新型コロナウィルスも同様と考えられますし、歯磨きで口腔内細菌を減少させることで、歯科治療中に発生する飛沫やエアロゾル内のウィルス量も大幅に減らすことが可能なはずです。

これはご自分のためというよりは、診療室に出入りするすべての人に対し、安全な環境を提供する互助的なものとお考えください。

なお、歯ブラシの選び方と当て方については、上記のビデオで詳しくご説明しております。お忘れになったかたは、ぜひ再度チェックしてみてください。

検温

入室のさいは検温をさせていただき、37.5℃以上の方は診療・メンテナンスをご遠慮いただいております。

検温は昔ながらの水銀計で行っています。

電子体温計はピッと鳴っても、その後も温度上昇があるものがあり、信用できません。

また額の温度を測る赤外線温度計もありますが、寒気で冷えた状態で誤差がでることがあり、こちらもちょっと様子見です。

水銀計は5分間と時間はかかりますが、もっとも安定して測れます。

リステリンでのうがい

リステリンは実は135年もの歴史を持つ、抗菌性のうがい薬です。

東京歯科大学の奥田克爾先生からの資料の抜粋になりますが、リステリン液で洗口すると、歯科治療中に口腔内細菌が飛散して落下する生きた細菌を92.1%減少させたことが報告されているのだそうです(Am J Dent.1993;6(5):219-221)。

またリステリン液のうがいで、エアロゾルへの生菌を減少させることが報告されているのだそうです。

さらにリステリンはインフルエンザウィルスやHIVも短時間で不活化するので、エンベロープを有するコロナウイルスも同様と考えられます。

治療前で歯を磨いてきた状態でユニットにお座りいただいたら、リステリンで30秒間のうがいをお願いしております。

30秒間ですからね!

手で口を触らない←超重要!

ウィルスは手から口へ、口から手へ移ります。新型コロナウィルス感染の最大の原因は、これだと言うことをお聴きになっていると思います。

患者さんはよく自分の歯の状態を説明する時に、口の中を触って「ココです」と説明しますが、もう絶対にご法度です。

理由はもうおわかりですよね、その手で周りを触ってしまうと、ウィルスが拡散してしまうということです。

もし触ってしまったら、直ちにスタッフをお呼びください。アルコール綿をご用意いたします。

フロントとユニット前には、上の写真にあるような掲示をしています。

癖でどうしても触りたくなるのですが、日常でももう絶対にやめましょうね!

手袋の着用

以前より、レントゲンを撮るときにはセンサーを押さえていただく手に手袋をしていただいております(これ、けっこう驚かれます)。

この度さらに、歯ブラシの練習をする時にも手袋をしていただく事にしました。

理由はもちろん上記の通り、手で口を触るのと同じ行為だからです。

歯磨きはツバがかなり周りにピピッと飛び散ります。つまりそれが感染源です。

したがって、歯ブラシ指導の時も、私たちは完全防備の体制で行う事になります。

健康管理

これは上記の私たちが行う健康管理とまったく同じです。

吉田歯科診療室が栄養療法を推進している理由はここにもあります。

採血をされたかたで、以下の条件の方は体が設計図通りに動いてない可能性がひじょうに高いことをお伝えしています。

具体的な改善案をいくつかお渡ししておりますが、実行具合はいかがでしょう?

総蛋白が7.0以下
アルブミンが4.0以下
ASTとALTの差が2以上
BUNが12以下
脱水の兆候がある
網状赤血球が13以上
ALPが120以下
25OH vit-Dが20以下
活性酸素の影響を受けている可能性がある
中性脂肪が70以下
総コレステロールが180以下
ホモシステインが13.5以上
ペプシノーゲン1が30以下
便通がよくない
タンパク質を増やしたら調子が悪い

在宅勤務でストレスが積み重なっている方が増えていると聞いています。くれぐれもご注意願いたいものです。

まとめ

新型コロナウィルスの出現に伴い、世界は大きな変革を迫られました。

今までの常識を変えないことには、この危機を乗り越えることはできず、歯科治療も安心て受けていただくことが難しくなったという事です。

以上のように私たちも多くの新しいシステムを導入いたしましたが、それだけで感染拡大を阻止できるわけではありません。患者さん全員のご理解ご協力が必要なことがお解りいただけたと思います。

なお、Blog:歯界良好には、この「コロナ時代」を生き抜く方法やこれからの事について、吉田の私見をアップしていますのでぜひ以下をご参照ください。

すべての患者さんが安心して治療やメンテナンスをお受けいただけますよう、よろしくお願いいたします。

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