術後の感染に注意

 
以上のような手術が成功するためには、感染が起きないことが大前提です。手術が面倒になればなるほどその危険性が高まりますので、医師は感染防止のために様々な工夫をします。
 
器具機材の滅菌は当然ですが、手術においては通常の歯科治療とは別レベルの衛生管理がなされます。専用の手術室がない場合、診療室を手術室に変更するべく一時的に模様替えが行われます。
 
手術 30 分前から他の患者さんの診療室への出入りが禁止され、不要な器具はすべて隅に動かされます。私たちスタッフは完全滅菌された使い捨ての手術着と手袋を着用し、手で触れる部分は限定され、患者さんの口にできるだけ菌が入らないようにします。
 
手術が手際よく行われれば痛みや腫れが少なくなるだけでなく、感染の機会も少なくなります。また傷の縫い合わせがピッタリ行われれば、治るスピードが速まるだけでなく、細菌が増殖する隙間も少なくなります。
 
しかし、すでに口の中にある細菌を排除することはできません。いくら衛生的に手術をしても、最初から患者さんの口の中に感染源が残っているようでは、手術部位が感染する確率は跳ね上がります。
 
術前から抗生物質と鎮痛剤を飲んでいただくのですが、それにも限界があります。
 
何度も言うように原因の除去が最も大切で、インプラントの成功は患者さんの努力なくしては達成できないのです。
 
  

 
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序章:インプラントを長持ちさせるコツとは

 

第一章:インプラントを選ぶ理由

 

第二章:インプラントの診断と治療

  • インプラントには歯根膜がない
  • 骨と結合するチタン
  • いつから噛める?
  • 1回法と2回法
  • いつから噛める?
  • インプラントの設計
  • 骨が足りない時は造成
  • 歯肉も増やす
  • 術後の感染に注意
  • 骨の幅はどう測る
  • 簡単なインプラントは難しい
  • 抜歯後すぐにインプラント
  • 年齢制限はあるか
  • 上部構造の材料
  • インプラントの製品名は知っておこう
  • メーカによる差はあるか

第三章:長持ちのカギは噛み合わせ

 

第四章:メンテナンスと定期健診

 

終章:高齢社会とインプラント

  • インプラントは高齢社会を変えるか
  • 高齢者特有のインプラント治療
  • 介護の現場は揺れている
  • 寝たきりになったら
  • 未来の自分のために

 
 

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